エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

バルト海に浮かぶエストニア最大の離島 サーレマー島の旅

 

9月も終わろうとしておりますが、エストニアはすでに日本の晩秋または初冬くらいの雰囲気ですね~。いやあ朝なんかもう寒い寒い。マフラーを巻かないと外に出られません。

そんな秋のエストニアですが、新学期が始まってから3週間が経過しそれなりに落ち着いたところで、大学の友人たちと1泊2日の小旅行に入ってきました。旅行先はエストニア国内でもわりと人気のある観光地、サーレマー島です。この島ずっと行ってみたかったんですが、エストニア滞在2年目に入ったところでようやく訪問できました。やったね。

ということで、きょうはこの島の名所のうち、わたしたちが訪問した場所をいくつか紹介してみます。

国内外から観光客が訪れる人気のリゾート サーレマー島 

サーレマー島はエストニアの西方沖、バルト海に浮かぶ島で、エストニア国内の島の中では最大の面積を有します。まずは地図を見てみましょう。



歴史上さまざまな国からの支配を経験したエストニアですが、サーレマー島も例外ではなく、かつてはデンマーク領だったりスウェーデン領だったりロシア帝国領だったり、そしてもちろん旧ソ連時代にはエストニアソビエト社会主義共和国の一部だったりしたのですが、現在はエストニアを代表する観光地です。国土の大半が森林に覆われたエストニア国内でも、最も自然が豊かな地方のひとつで、国内はもとより他のヨーロッパ諸国からの観光客も多く訪れているようです(実際に道中で外国からの観光客を乗せたバスに何度も出会いました)。

なお、先ほどから「サーレマー島」と表記していますが、Saaremaa の"saar"が「島」という意味なので、ある種の重言なんです。ちなみに"maa"は「大地」という意味です。エストニア語では、われわれが立つこの「大地」は何でも"maa"とあらわすようで、「土地」も「地面」も「国」も「地球」もすべて"maa"なんですよ。面白いでしょ。

サーレマー島への交通

エストニア本土からサーレマー島への行き方ですが、まずは本土の西岸にあるヴィルツという小さな町に向かいます。首都のタリンから車で2時間くらいです。


このヴィルツからカーフェリーに乗り、まずはサーレマー島の東隣の小島、ムフ島に上陸します。フェリーの中にはレストランや売店があって軽食を取ることができますが、出航からわずか20分ほどで島に到着してしまうのでご注意。


ムフ島の小さな港。ここでフェリーを下船します

このムフ島からいよいよサーレマー島に上陸するわけですが、二つの島はヴァイナタムと呼ばれる土手道で連結されていて、自動車での移動となります。国道を進んでいくと、サーレマー島の中心地であるクレサーレに到達します。

サーレマー島の中心地 可愛らしい街並みが残るクレサーレ

クレサーレは人口1万3000ほどの小さな町です。リゾート地らしくなかなか立派なホテルやスパが設けられています。観光のメインはなんといってもクレサーレ城。リガ湾に突き出した海上要塞で、中世からの縄張りが概ねそのまま保存されています。

 

 

 


首都のタリンもそうですが、エストニアの魅力はこのような中世建築がよく残っている点ですね。

クレサーレの街並みもなかなかのものですよ。離島の小さな町ですが、スーパーマーケットや電機屋もきちんとあって、それなりに不自由なく暮らせそうです。

 


クレサーレの地図はこちら。

森林に囲まれた隕石の衝突痕・カーリ・クレーター

こちらはクレサーレ城とともにサーレマー島観光の定番とされる名所、カーリ・クレーター(隕石孔)です。森の中にぽっかりと口を開けています。


クレーターには湧き出る地下水が貯まって湖となっておりますが、この湖の水量は時期によって変化するようです。写真ではほとんど干上がってしまっておりますが、Google で画像検索するともっと水量の多い時期の写真が見られますので参照してください。ただし水量が豊富な時期でも最大100メートル程度の直径らしく、おそらく世界で最も有名なクレーターかと思われるアメリカ合衆国アリゾナ州のバリンジャー隕石孔に比べればはるかに小規模です。しかし、森林に囲まれた窪地にほぼ円状の湖が水をたたえる光景はなかなか神秘的でしょ。


クレーターまでは遊歩道が整備されています

隕石の衝突は紀元前660年前後と推定されているのですが、北欧神話にこの隕石落下を描写したと思われる伝説が残っているそうです。日本神話の「天岩戸伝説」も皆既日食をあらわしたものではないか、という説がありますが、世界各地の神話にこういった特異な自然現象がもとになった伝説が存在するようですね。

場所はサーレマー島の概ね中心、内陸部に位置します。もちろん車で容易に行くことができます。

たどりついたら岬のはずれ ソルヴェ半島からラトビアを臨む

こちらはサーレマー島の最南端、ソルヴェ半島の岬の端っこで、夜のリガ湾を照らすソルヴェ灯台がそびえています。見てくださいこの「♪たどり着いたら岬のはずれ~」と歌いたくなるような地の果て感。

 


最初の灯台は17世紀に建設され、バルト海では最古とのこと。写真の現行の灯台はコンクリートで再建されたもの

沖合を臨むと対岸の大地がかすかに見えますが、これはラトビアの北岸地域です。サーレマー島とラトビア本土はわずか数十キロしか離れていないんですよ。


ソルヴェ半島の地図ものっけておきますが、Google Map を眺めるだけでも「地の果て感」を感じていただけるかなと。

おわりに

というわけで楽しいサーレマー道中だったのですが、しかしこの記事ってどれくらいの需要があるんでしょうかね~。北欧の主要都市は大体見てしまったので地方のリゾートにも訪れてみたい、みたいなマニアックな方向けの観光情報でした。でもすごくいいところなのでおすすめですよ。

参考文献

Saaremaa (Sep. 25, 2016,21:51 UTC). In Wikipedia: The Free Encyclopedia. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Saaremaa

Kuressaare (Sep. 29, 2016, 03:17 UTC). In Wikipedia: The Free Encyclopedia. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Kuressaare

Kaali crater (July. 29, 2016, 05:26 UTC). In Wikipedia: The Free Encyclopedia. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Kaali_crater