エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

エストニアの首都タリンはオリンピック都市だった?!1980年にタイムスリップ!


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(タリン/ピリタ川の河口付近)

タリンはオリンピック開催都市?!

わたしって基本的に出不精で人生で旅行した経験がほとんどないんですが(エストニアに来る前に海外に出たのは2回だけです)、それにしてはなぜかオリンピックの開催都市をやたら訪れているんですよね。

東京(渡欧前の13年間住んでました)
ロンドン
ソウル
ベルリン(飛行機の乗り換えで寄っただけですが)
ヘルシンキ
ストックホルム

以上、これまでに6つのオリンピック開催都市の土を踏んでいます。

「メイン会場が置かれた都市ではないが、一部の競技が開催された都市」を入れると、さらに3つ増えます。

香港(飛行機の乗り換えで寄っただけ/北京五輪)
サンクトペテルブルク(モスクワ五輪)

タリン(モスクワ五輪)

そう、わたしの住むエストニアの首都タリンって、ソ連時代のモスクワオリンピックのときに一部の競技が行われた街なんですよ!

オリンピックのために建造された設備のうちいくつかは現在でも遺っていて観光スポットになっていたりします。多くは共産主義時代の建築様式によるものであり、エストニアの人たちにとっては負の遺産なのかもしれませんが…。

冷戦下のオリンピック

1980年のモスクワオリンピックといえば、日本をはじめ多くの(当時の)西側諸国にとっては「幻のオリンピック」なんでしたよね。ソ連によるアフガニスタン侵攻に対する抗議として、アメリカの要請により資本主義陣営の国々が大量にこの大会への参加をボイコットしたのでした。

www.youtube.com

当時のエストニアは「エストニア・ソビエト社会主義共和国」として、連邦を構成する共和国のひとつでした。首都のタリンはセーリング競技の会場に選ばれます。一部ながらオリンピック競技が開かれる都市ということで、1970年台後半のタリンでは大規模な開発が行われます。

以前の記事に書いたタリンの海辺にある廃墟「リンナハル」(当時は『V. I. レーニン記念文化・スポーツ殿堂』)はもこのときに建造されたものです。

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www.from-estonia-with-love.net

当時の開発工事の様子を収めたものと思われる映像がありました。めちゃめちゃ貴重なやつだと思われます。

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サムネイルに映っているのはタリンテレビ塔ですね。この塔もオリンピック中継のために建設されたものです。

 

 

7 years with this amazing woman. Thank you for holding on ❤️🧀 #anniversary #tallinntvtower #175m #earthisround

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テレビ塔は展望台が設けられており現在は観光スポットにもなっています。こんな感じで命綱をつけながらエッジの効いた感じで景色を味わうことができます。

 

 

タリンでも屈指のゴージャスな宿泊施設、ホテル・オリンピアもこのときに建てられたものです。

www.booking.com

セーリング競技の会場となったのはタリンの東部を流れ、フィンランド湾にその水を注ぐピリタ川の河口でした。

YouTube 競技の様子を収めた映像が残っていないか検索してみたら、おお、オリンピック公式映像として残っているではありませんか!

(※埋め込み動画が再生できない場合はYouTubeから閲覧してみてください)

史上初の共産国での開催となったモスクワオリンピックですが、次回のロサンゼルスオリンピックとあわせて、政治が国際スポーツイベントに暗い影を落とした事例となりました。

(※埋め込み動画が再生できない場合はYouTubeから閲覧してみてください)

モスクワオリンピック終了後にはブレジネフ体制がその死とともに終焉を迎え、エストニアもいよいよ独立への機運が高まってくことになるのでした。

さて、モスクワオリンピックといば公式マスコットの「こぐまのミーシャ」がよく知られていますが、実はセーリング会場だったタリン単独のマスコットも制定されていたんですよ。

それがこちら、アザラシのVigriです。

 

 

 

#lapsepõlv#polümeer#miša#vigri#nõukaaeg#vägevvärk

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Ostsin 10 euro eest paarkümnend klaasi. Ämm küsis, et miks? Because I can! #olympic1980 #vigri #misha1980

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エストニアの海岸にはアザラシの生息地域があるため、アザラシはこの国を象徴する海の生き物となっています。

当時製造されたVigriを使用した記念品はネットオークションなどでそこそこの値段でやりとりされているようなので、この種のレアアイテムに興味がある方はチェックしてみてください。