エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

【コラム】母親や小さな子どもへの攻撃は日本の風物詩


日本のニュースを見ていて「ああ、日本はいまこんな感じなんだなあ」という感慨に浸れるのは「新嘗祭が行われました」とか「今年の紅白の出場歌手が決まりました」とかいった話題ではなく、やはり「日本の中学校では素手で便所掃除をさせる運動が盛んです」とか「自民党議員が少子化対策のために『子どもを4人以上産んだお母さんを表彰してはどうか』と提案しています」みたいなやつですねー。いやーニッポンだなあ、純度100パーセントのニッポンだなあと感じます。

先日報道されたこちらも「これぞまさに日本!イェイ!」と言いたくなるようなニュースですねー。

headlines.yahoo.co.jp

「市議会議員が7か月の赤ちゃんを連れて本会議に出席したら、議長や議会事務局に囲まれ、赤ちゃんを退場させるよう促された」

というびっくりな話ですが、のちの報道によるとどうやら市議会は本気でこの議員に処分を検討しているとのことでさらにびっくりです。

わたしの通う大学でも、ごくたまーに先生が小さな子どもさんを連れて授業に来ることがありますね。何か都合があって子どもを預けられなかった場合だったんでしょけれども。

当然それに対してなにか文句を言う学生も皆無です。前にハンガリー人の教授が4歳くらいのお嬢さんを連れてきたときには、気の利く学生が退屈している彼女のためにちょっとしたゲームがインストールされているスマホを渡して遊ばせていました。

公共交通機関においても、たとえばベビーカーを連れているお母さんがいたら周囲もわりと自然に配慮をするのが普通です。バスや路面電車の乗り降りを手伝ったりとか。

一方、日本って母親や子どもに対して異常に攻撃的ですよねー。電車でベビーカーを見かければ「迷惑だ」舌打ちし、ファミリーレストランで子どもが泣いていれば「迷惑だ」と母親に苦情を入れる、とか…。

なんとうか要するに「迷惑」ベースで運営されている国なんですよね。「公共」の概念がないというか。「子どもは社会が育てるもの」という意識が乏しい国なんだなあと。

そんな国で急激な少子化が止まらないのは当然なのですが、議員が考え付くアイディアと言えば「子だくさんのお母さんをお国が表彰すれば少子化に歯止めがかかるのでは」ですからねえ。いやあ、まさしくわたしの知っている「ニッポン」だ。何も変わっていないようで安心しました。