エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

子どもたちを狙う嫌がらせ動画「エルサゲート」の撃退方法


f:id:kinotoshiki:20180111130713j:plain

(※写真は本文とは関係ありません)

「エルサゲート」動画は日本語タイトルでも配信されていた

先日発表した「エルサゲート」についての記事に大きな反響をいただいております。

www.from-estonia-with-love.net

記事中で「日本語圏ではまだこのような動画の氾濫は見られない」という旨のことを書いてしまったのですが、調査を進めてみたところ、日本語のタイトルを付けられたエルサゲート動画が以前から多数存在していることを確認しました。

エルサゲート動画は、その名称のとおり「アナと雪の女王」に登場するキャラクターであるエルサと、アメリカンコミックを代表するヒーローであるスパイダーマンがそろって登場するものが多いのですが、「エルサ スパイダーマン」で YouTube を検索するとこのようになります。

エルサ スパイダーマン - YouTube

リンクを開いていただくとおわかりのとおり、検索結果に多数のエルサゲート案件らしき動画がずらっと表示されます。

(※細かくチェックしてみると子どもが見ても問題がなさそうなものも含まれているのですが、サムネイルからは判断がつきません)

しかも動画タイトルをよく見ると、明らかに外国語のタイトルを Google翻訳などを使って日本語に直したままと思われる不自然なものがほとんどです。

おそらく海外のエルサゲート動画製作者が日本の子どもたちもターゲットにしているということでしょう。なんとも不気味な話です。

「エルサゲート」動画の撃退方法

ではこの「エルサゲート動画」を子どもたちに見せないようにするにはどうすればいいかというとですね、すでに多くの方が試していらっしゃる方法だと思うのですが、

  1.  スマートフォン/タブレットに「YouTube Kids」をインストール
  2. 「設定」より検索機能をオフにして、おすすめ動画しか視聴できないようにする

【iPhone アプリ】

YouTube Kids

YouTube Kids

  • Google, Inc.
  • エンターテインメント
  • 無料

【Android アプリ】

play.google.com

残念ですが現在のところこれくらいしか方法がなさそうです。画期的な方法でもなんでもなくてすみません…。

「検索機能をオフにする」というのは、どうやらこれまでに「YouTube Kids で視聴しているのにエルサゲート動画が表示されてしまう」という事例が報告されているらしいからです。YouTube Kids 側のフィルターをすり抜けてしまう不適切動画が存在するということなのでしょう。

検索機能をオフにしてしまうと、YouTube Kids がおすすめする限られたチャンネル(『しまじろう』や『プリキュア』など)の動画のうち対象年齢にふさわしいものしか見られないのですが、不適切な動画に飛んでしまう可能性はありませんから安心かと思います。

 

「エルサゲート」動画は誰が何のために製作しているのか

先日の記事でも解説しましたが、「エルサゲート」の「-ゲート」の部分は、「ウォーターゲート事件」になぞらえて疑獄事件の俗称に付けられる「〇〇ゲート」と同じです。もちろんエルサにも「アナ雪」にも何の罪もないのですが。

動画自体のクオリティは特筆するほどではないものがほとんどですが、それでもそれなりに手の込んだものが多いです。コスプレやメイクをした上で演技する実写ものや、コンピューターグラフィックによる作品、クレイアニメなど、「悪ふざけにしてはやけに手間をかけているなあ」という動画が膨大な数製作され、多数のチャンネルから配信されています。

不適切さの程度も動画によってばらばらですが、なかには「子どもの身体を傷つける行為」や「キャラクターの排泄行為」などに異常にこだわったものがあり、「そういった動画を子どもに見せることに快楽を感じる」製作者が一定数ふくまれているのは間違いないと思われます。

また、実写モノの場合には実在の子どもを使った、ほとんど虐待しているとしか思えない動画がいくつも存在します。これらも同様の趣向を持つ人たちが製作している疑いが持たれているようです。

特にアメリカやヨーロッパでは児童に危害を加えるような人たちに対しての対応が厳しいため、製作者の特定、YouTube 側の規制の強化、ディズニー社をはじめパロディー元となっているキャラクターの権利者側の協力などをもとめる声が上がっているもようです。

個人的には「YouTube 側でまず規制をかけられないか」ということを思うんですが、子ども向けコンテンツを装っているのでフィルタリングが難しいんじゃないですかねえ。危険な動画を見つけるごとに規約違反コンテンツとして報告すれば対応してくれそうですが、「エルサゲート」動画や配信チャンネルの数があまりに膨大なので、焼け石に水かなとも思います。

残念ながらとりあえずは視聴する側が注意するしかなさそうです。もちろん不適切な動画を作っているほうが100パーセント悪いんですけどね…。