エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

「組体操」が嫌なんだったら学校を休めばいいだけなんじゃないの?



人権後進国の野蛮な事件が世界を駆けめぐる

「大阪の高校で、生まれつきの髪色を人工的に染色するように教諭から強制されて深刻な心身の被害を受けた学生が大阪府を提訴」

という、いかにも「日本ならではだなあ」という野蛮な事件のニュースがまた報じられていましたね。

www.huffingtonpost.jp

このニュース、実は日本国内で話題になっただけではなく、国際メディアを通じて全世界的に報道されていたことをご存じでしょうか。

www.bbc.com

www.reuters.com

www.forbes.com

日本は「人権」のレベルについては諸外国に遅れをとる後進国ですから、

「はあ?? 先進国ってなんでこんなニュースで大騒ぎしてんの?? 意味わからないんだけど??」

という方が大半なのではないかと思います。

「校則で髪の色が規定されている以上、学生はそれを遵守する義務があるのでは?」

「自分が校則に従わなかっただけのくせに『人権侵害』などと難癖をつけて訴えるというのは理解に苦しむ。左翼などに人権思想を吹き込まれたのでは?」

「そもそもどうしてそのような規定がある高校を受験し入学したのか? また、訴訟などを起こす前に他校に転校すればよいのではないか?」

という意見が日本では多数派なのではないでしょうか?

しかし。少なくともわたしの住む大陸ヨーロッパではこの事件は「重大な人権侵害」であるとみなされます。「髪の毛の色」などといった遺伝子によってあらかじめ決定されているような形質をもとに人間に差異をつけることは、はっきりと「差別」であるとされるのが大陸ヨーロッパです

もちろんわたしは「日本とヨーロッパ、どちらが優れているか」なんて話をしたいわけではありません。そんなものは結局「好みの問題」ですからねえ。わたしは日本が嫌いかつヨーロッパが好きなのでいまはヨーロッパに住んでいますが、それはただの個人的な好き嫌いの話なので……。わたしが言いたいのはそういったことではなくて、「『人権』については、ヨーロッパでは日本よりも高い基準があるよ」ということです。

ヨーロッパの人権基準に照らすと、このような露骨な差別が学校で行われていることがかなりショッキングに映るので、これだけ報道されるんですね。日本とヨーロッパでは「人権」についての考え方に大きな違いがあるんだな、ということを覚えておいていただければなと思います。

「組体操」が嫌なら学校を休めばいい

これは別にヨーロッパで話題になっている話というわけではないんですが、もしもこれから国際的に報道されたらまた「日本の異常さ」を際立たせるネタとして扱われるだろうなーというものに、日本の体育大会などで行われる「組体操」があります。ごく危険な競技らしくて、これまでにたくさんの死者が出ているのにもかかわらず「組体操は日本の伝統であり、日本精神(=いかなる屈辱や不合理にも耐える根性)を培うために極めて有効である」という理由から全国の学校で現在も続けられているのだそうです。

 

www.huffingtonpost.jp

ヨーロッパの学校には「体育祭」とか「文化祭」などといったような、日本の学校によくある「全校一丸となっての行事」といったものがそもそも存在しません。

まあちょっとした任意参加のスポーツイベントだとかダンスパーティーなどはあったりするかと思いますが、「原則として強制参加で、クラス単位の予行練習などを行った上で開かれる体育大会」みたいなものはヨーロッパの学校にはまずないと思います。

(いや、知られていないだけでうちの国の学校には日本と同じような強制参加の運動会がある! という方はぜひ教えてください)

なのでこの「多数の子どもを死に至らしめているのにもかかわらず現在も存続している儀式」がヨーロッパで報道されたら、えらい騒ぎになるんじゃないかなあと思うんですよね。

ただ、わたしがよくわからないのは、

「重大なケガを負う可能性、最悪の場合は死んでしまう可能性すらある競技に、なぜみんな好きこのんで参加しようとするんだろう??」

ということです。

「わたしはこの競技には参加しません」

と宣言して、練習も本番も欠席してしまえばいいのでは? なんでそうしないんだろう? と思うんですよね。

いくら参加が強制だと言われようが、なんと言われようが、そんなもの勝手に欠席すればいいんです。

たとえばわたし、小学校2年から中学校まで「水泳」の授業をただの一度も受けてないんですよね。嫌いだったので。「塩素に対する強烈なアレルギーがある」みたいなことを(実際はありませんが)学校に申告したら全部免除されました。

あとなぜかわたしは幼稚園の頃から給食の牛乳が飲めなかったんですが、これも「乳製品に対するアレルギーがある」(実際にはありません)という申告で、そのまま中学校までわたしだけ給食から牛乳が取り除かれました(チーズとかヨーグルトは普通に食べていましたが何も言われず)。

同様に小学校のマラソン大会なんかもほぼ休んでましたね、練習も含めて。こちらは特に学校に何かを届け出た覚えもないので「体調不良」だけでなんとかなったのではないかと思います。あまり記憶がありませんが。

 

というわけで、学校で嫌々強制されるようなことって、結構簡単に避けることができるんじゃないかなと思うんですよね―。特に「食物とか化学物質へのアレルギー」を持ち出すのは強いんじゃないかなと思います。学校側もそう簡単に撥ね付けられないでしょうし。

そもそも体育祭だの文化祭だのって、その類の健康的理由なんかなくても全然気軽にボイコットしちゃっていいものですからねえ。そんなものにわざわざ我慢して参加せんでも何にも困りませんから。

ほかのクラスメイトが必死で組体操のピラミッドの最下層の土台として歯を食いしばって上層を支えているのを、

「はあ、ご苦労様です(笑)」

とか言いながら、優雅にコーヒー牛乳でも飲みつつケラケラ笑いながら校舎の窓から眺めていればいいじゃないですか。きっと気分いいと思いますよ。