エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす日本人が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

海外移住という「人生の強制リセット」


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ついに半年に一度のペースでしか更新しないブログになってしまいましたが、みなさんお元気ですか。わたしは元気です。

大学を卒業し、現地企業で働き始めてから9か月半が経過しました。仕事は楽しいし、趣味の演奏活動も充実していて、生活は順調です。なにより経済的余裕が生まれたのがうれしいですね。留学生として3年半にわたる貧乏暮らしを強いられておりましたので、定収入があるというのは本当にいいなあと。

生活コストが低い国なので、普通に暮らしていれば給料の半分ほどが毎月手元に残ります。結果として東京に住んでいた頃よりも自由になるお金が増えました。きょうは近くのデパートに出かけて、 iPad 7th generation を購入して帰ってきたところです。

ブログ執筆のみならず、「日本のインターネット」からもすっかり離れてしまいましたが、ときどきSNSに流れてくる日本のニュースが目に入り、一読しては憂鬱になることがあります。たとえば、ちょっと前の記事ですがこれ。

www.iza.ne.jp

日本の「ロスジェネ」とか「非正規雇用」についての話題、目にするたびに暗い気分になるんですよね。わたし自身が「本来そっち側にいるはずだったのに、たまたま運良くギリギリのタイミングで逃げられた人」なので。

ヨーロッパでは30代以上で大学に進学する人は全然珍しくないし、多くはキャリアアップが目的なので卒業後は新しい学位を手にまた労働市場に戻っていくわけですが、日本ではそうはいかないですからね(医療系など限られた分野を除いて)。

わたしは日本では生きていけなかったと思うので、「もしあのまま脱出のチャンスを得られなかったら…」とか考えると、本当にぞっとするし、事実そういう悪夢を見て飛び起きたことが何度かあります。カーテンを開けて窓の外を見て、「いや、ここは間違いなくエストニアだ、よかった…」と、涙を流しながら安堵したり(漫画みたいですね)。

「外国に移り住む」というのは、良くも悪くも「人生の強制リセット」ですよね。とにかくいろいろな面で人生をやり直すことができるし、やり直さねばならなくなるわけで。

4年半前にエストニアに上陸したときに(フィンランドからフェリーボートでね)「この国には自分の過去を知っている人はだれもいないのだ!」ということをとてもすがすがしく感じたのを覚えています。「まったく新しい地で、ゼロから人間関係を築く」って、新鮮ですよね。わたしの場合は入国早々、数百人の若者が詰め込まれた学生寮でカオスな生活が始まってしまったので、人間関係を築くプロセスがえらく劇的でしたが…。

やはりいちばんのメリットは、先に書いたように「日本の雇用制度や慣行のもとではありえない再チャレンジが可能」ということでしょうかね。日本の社会はもともとリセットがきかないように設計されているので、これから逃れるためには事実上、海外に出るしか選択肢がありません。

 

ひさびさに筆を取ったらとりとめのない文章になっちゃった。それではみなさんよいお年を。

P.S. 一昨日からタリンも雪に覆われておりますが、まだ写真を撮っていません。サムネイルは数年前の冬のやつの使いまわしです。いろいろとお粗末でごめんなさい。