エストニア共和国より愛をこめて

北欧の小国に留学中の大学生が当地への留学や観光、社会生活についての情報などをお届けします

機械翻訳の進歩で英語学習が不要になる日は来るのか

けっきょくインターネットの共通語は英語なわけで

何度か書いていますが、わたしはエストニアの大学の留学生向けコースに在籍していて、受講している授業はすべて英語で行われています(外国語科目を除く)。また、入学時点で「ヨーロッパ共通言語参照枠における『B2』」という認定を受けておりますので、いちおうわたしは「高等教育を受けられるレベルの英語力は備えている」ということになっています。いちおうね。

まあ、あくまで「大人になってから第二言語として英語を勉強した人」としての限定的な運用能力しか持っていないわけですが、その程度の英語力でも、日本語しか運用できない場合と比べるとアクセスできる情報の量が段違いなんですよね。

ときどき見かける「『日本人には英語は不要である』論」みたいなやつは全部無視していいと思いますよ。だって明らかに「英語が読めるかどうか」でアクセスできる情報の量に圧倒的な差があるじゃないですか。

インターネットの世界では英語が事実上の共通語になっちゃってますからね。みなさんも「日本語で検索しても欲しい情報が得られないので、次に英語で検索してみた」みたいな経験を一度はお持ちなんじゃないか思います。

たとえば Wikipedia なんかを眺めてみても、「英語版にあっても日本語版には存在しない項目」「日本語版があっても英語版に比べて内容が乏しい項目」がいっぱいありますよね。

こちらの Wikipedia 記事よると、2017年3月現在、インターネット上のコンテンツのうち52.1%は英語によるものなんだとか。すでに過半数ってわけですね。

Languages used on the Internet - Wikipedia

機械翻訳の進歩によって外国語学習が不要になる日

わたしがエストニアへの留学を決めたのは2010年のことで、そのころすでに語学(英語)にも手を付けていたんですが、一方でこんなことも頭をよぎったんですよね。

「最近の科学技術の進歩は著しいから、近い将来に超高性能な翻訳マシーンが発明されて外国語なんて勉強する意味がなくなっちゃったりするのではないか」

当時わたしは通信制大学に入学したばかりで、卒業後にエストニアにわたることを計画していたので、「4年後には英語の勉強なんて不要になってたりしないよね?」なんてこともちょっとばかり心配していたような気がします。しかし「ま、そこまで急速に語学の必要性が消滅することもないだろう」という結論に至って大学の勉強と並行して英語の独習をすすめ、2015年に無事エストニアの大学に入学しました。幸い(?)外国語学習が不要になるレベルの翻訳マシーンはまだ登場しておりませんでした。

昨年末、「Google 翻訳の精度があがった!」と話題になりましたが、まだまだ「外国語学習はもう不要!」という段階からは大幅に手前ですねえ。

www.itmedia.co.jp

まあ、そこまで遠くない未来に「超高性能翻訳マシーンの登場により外国語の勉強をする必要がなくなりました」という日が来るのでしょう。しかし、いくら技術が日進月歩で進化しているとはいえ、そこまで高度な翻訳機の登場はもうちょっと時間がかかるんじゃないですかね。20年後には実用化されて一般に普及していてもおかしくなさそうだけれど、3年後にはまだ実現してないんじゃないか、みたいな。

こちらの記事の筆者の方は「Google 翻訳の進化によって、むしろいっそうインターネット上の言語が英語に収斂していくのではないか(したがって英語ができない人はますます困るのではないか)という趣旨のことを述べておられます。

news.yahoo.co.jp

「将来は海外に移住したいんだが」という人は、機械翻訳の進化にかかわらず渡航先の言語を学ぶ必要がありそうですね。たとえ超高性能翻訳マシーンが実現したとしても、査証の発給条件に「高度な言語運用能力を持つこと」と定めるケースはありうるでしょう、足切りのために。

www.bbc.com

というわけで、機械翻訳の進歩が過渡期にある以上、まだとうぶんの間は外国語(特に英語)を運用できることは需要のある技能であり続けるでしょうね……。しかし英語が第一言語の人たちはラクでいいですねえ。