エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

【コラム】エストニアでは公文書の改ざんは一発でバレます。なぜか。


ここ数日、大学のほうが忙しくて日本のニュースをほとんど追えていないのですが、「森友学園」の事件で財務省が公文書の改ざんをやらかしていた疑いが浮上しているみたいですね。

www.huffingtonpost.jp

わたしは日本の財務省がどのように文書を管理しているのか知りませんが、上に紹介したニュース記事にはこうあります。

2つの決裁文書はそれぞれ、国有地の貸付契約と売却契約に関するもの。1枚目に決裁完了日や局幹部の決裁印などがあり、2枚目以降に交渉の経緯や取引内容などが記された「調書」が付いている。

引用元:森友学園めぐり財務省が公文書改ざんか 朝日新聞が報道、どんな内容だった?

この記述からすると、2018年を迎えた現在でも、日本の財務省はまだ公文書を「紙」で管理しているってことですよね。「決裁印」というのも、決済の際には電子署名などではなくて物理的に印鑑を押しているということなんでしょう。

で、やっぱりこういう「紙」とか「印鑑」ベースのアナログなシステムって、後から改ざんしたり廃棄したりとかが簡単にできてしまうので、「行政手続の記録を厳重に管理する」という観点からはめちゃんこ脆弱だと思うんですよね。

エストニアの官公庁がこの手の公文書改ざんをやろうものなら、一発でバレちゃうでしょうね。あらゆる行政文書が電子的に管理されている国ですから。紙ベースの文書とは違って、電子情報の場合はいつ、どこで、誰が、どの端末からデータを書き換えたのか、すぐに特定できてしまいます。

というわけで早く日本も電子化して不正がしにくいような情報管理システムにすればいいのに、と思うんですが、これがまたなかなか進んでいないみたいなんですよねえ。

これ、日本でクレジットカードや電子マネーが普及していない原因でもあると思うんですが、どうも日本では「物理的に形があって手で触って存在を確かめられるものでないと安心できない!」という考えが根強い感じがするんですよね。文書を電子データとして管理するなんてどうもおっかない、紙と印鑑のほうが安心だ、という先入観が強固に存在しているんじゃないかなと。

なお、エストニアの国家機能電子化について詳しく知りたい方はこちらの本をどうぞ。上で紹介した文書管理については第4章「電子政府サービス」の「行政内の効率化」の項で解説されていますので興味のある方は読んでみてください。

未来型国家エストニアの挑戦  電子政府がひらく世界 (NextPublishing)

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