エストニア共和国より愛をこめて

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【日本SUGEE!!!】 日本の労働者こそ世界でもっとも勤勉で優秀!! ヨーロッパがうらやむ人材の宝庫だった!!

ヨーロッパの起業家のみなさんこんにちは! お忙しいところお集まりいただいてありがとうございます。極東アジアの地での事業開拓をお考えでいらっしゃるというみなさんに、本日は「世界で最も優秀で勤勉な日本の労働者」と題したプレゼンテーションをさせていただきたいと思います。

日本の労働者が自らを犠牲にしていかによく会社に貢献するかについては、一度は耳にしたことがおありかと思います。日本には武士道という文化があり、企業戦士は現代のサムライとして「滅私奉公」につとめております。目上のものに決して逆らわないように躾けられておりますので、扱いが容易で便利です。というわけで、今回は「日本で起業し日本の労働者を雇用することのメリット」に焦点をあててご説明いたします。

長時間労働OK! 残業代も支払わなくてOK!

大陸ヨーロッパ諸国の場合、法定労働時間については「週40時間以内」「1日8時間以内」程度に定めていることが多いですよね。なかにはさらに短く規定している国もあります(フランスの週35時間以内など)。これを超過する場合は賃金を割増して支払わなくてはいけませんので、大陸ヨーロッパでは長時間労働そのものが珍しいですよね。無駄なコストがかかるだけですから。

対して、日本企業では「長時間労働は当然のことである」という認識がごくあたりまえになっていますので、労働者を好きなだけ長時間働かせることができます。

「え、時間外労働なんてやらせたらコストの無駄でしょ?」と心配する方もいるかもしれませんが、日本には「サービス残業」という概念があり、労働者は無給での時間外労働を自らすすんで行うのが常識となっています。勝手にタダ働きをしてくれるんです。お得でしょ!

日本の職場では「相互的な同調圧力」によって各人が自主的に長時間労働を行うシステムになっていますので、時間外労働の指示を出さなくても勝手に無給で働きます。そんな非人間的な労働を強いるのは罪悪感があるって? いえいえ、彼らは好きでやっているのですから心配はいりません。日本の労働者は長時間労働を誇りだと思っているので、「月残業100時間程度で過労? そんなもん甘えだろ、新人のうちは150時間程度までは当たり前!! 俺は200時間はやってた!!」といった残業自慢合戦が日常的に行われるくらい長時間の労働を好むのです。みんな好きでやってるんです。

夏期休暇は1週間も与えれば問題なし! 有給休暇も自主的に辞退するのがあたりまえ ^^

大陸ヨーロッパでは4週間程度の夏休みは当たり前ですよね。海外旅行に出かけたり、家族とバカンスを過ごしたりなど。「わたしはこのバカンスが楽しみで生きているんだよ。夏にたっぷりと休みを取って充電することで、秋からまた仕事に集中できるんだ」という方も多いと思います。

しかし、日本の労働者にはそのような長期休暇を与える必要はありません。8月の「盆休み」と呼ばれる時期に1周間程度の休みを与えておけば満足します。彼らはこの期間のうちに「家族を車に乗せ、高速道路を使って1日かけて出身地の両親の家に帰り、2~3日を過ごしたあとさらに1日かけて自宅に戻る」という様式のみじかい休暇を楽しみます。日本の大半の労働者はこれで満足しますので、これ以上の夏季休暇を与える必要はありません。ほかに年末年始にも休暇を与えることになっていますが、こちらも数日で構いません。

有給休暇に関しては、日本の場合は「自主的に辞退をすることが当たり前」となっているので、そもそも申請をしてきません。もし権利を行使しようとする労働者がいたとしても、ここでもまた「相互的な同調圧力」が発生して当たり前のように権利行使は退けられます。「権利を主張すること=悪!」と小さい頃から教え込まれているので、「有休を消化できないっておかしいのでは……」などと思うこともありませんし、たとえ思っても口に出しません。これが日本人の美学です。企業戦士はサムライなのです。

宴会芸をやらせてストレス解消 ^^

これはヨーロッパには存在しない習慣なので説明が難しいのですが、日本の職場には「業務時間外に職場のメンバーで集まって宴会をしなければならない」という独特の風習があります。日本では「自由時間を会社のために捧げるのは美徳」という概念があるので、趣味なりデートなり家族団らんなりに使うはずの時間を仕事のために返上することは大変美しいことだとされています。なのでこういった宴会には喜んで参加してきます。

宴会の場では、日頃のストレス解消も兼ねて部下に「なにか芸をやれ」などと要求することができます。日本は上下関係を重んじる社会ですから、上司の命令には絶対服従です。なんでも言うことを聞くので面白いですよ。

馬車馬のように働かせても文句を言ってきません ^^

それではここからは質疑応答の時間です。

「そこまで劣悪な労働条件で働かせたら労働組合から強烈な抗議が来るだろう」ですって? あー、ヨーロッパの人はそう思っちゃうかあ……。大丈夫です、日本ではそういうことはまずありえませんので。そもそも労働組合の組織率自体が低いですし、組合があってもたいていは御用組合ですので企業側の意のままですから。基本的に労働者の側からは反抗してきませんのでご安心ください。

……あら、みなさんえらく唖然とした表情ですけどどうかなさいました?

え、「いくらなんでもそこまで非人間的な労働を強いることはできない」ですって? いやいやいや。日本の労働者はこういった労働環境を別に苦にしていませんから心配しなくていいんですって。長時間労働大好きなんだから。馬車馬のように働かせても誰も文句言う人いませんよ? いやいや、まだ質疑応答の時間ですから帰らないでくださいよ、他に質問のある方は……、あれあれみんな出ていっちゃうの? ちょっとちょっと、ありゃりゃ……。

 

ブラック企業を許さない!