エストニア共和国より愛をこめて

北欧に位置する人口130万ほどの小国・エストニアに暮らす大学生が、留学・観光・社会・市民生活などの話題を中心にさまざまな情報をお届けします。

英文ライティングのための超おすすめ書籍

留学においては「ライティング能力」がいちばん重要

「ヨーロッパの大学に通う」というのは、「週末をレポート作成に追われる」と同義といっても言い過ぎではありません。ご存じのとおり日本以外の国の大学は宿題がたくさんでるのが普通で、「授業前に参考図書を読んでこい」「授業後はレポートを提出」みたいなパターンが多いです。

科目の単位認定試験も、選択問題形式であることは少なくて(教授によってはそういうテストの場合もありますが……)もっと思考力や分析力が問われる、ボリュームの多いもの、たとえば「すべて論説問題、制限時間2時間」みたいな形式が多いです(この点は日本の大学も同様かと思いますが)。

となると、留学においては、何より増して「文章を書く」能力が非常に大事になってくるわけですよ。もしかしたら「ライティング>>>>>>>>>>スピーキング & リスニング」くらいの重要度かもしれません。まあ授業は聴講しなけりゃなりませんし、ディベートをやらなければいけなかったりプレゼンテーションが課されたりもするので、リスニングやスピーキングの能力も必要なのは当然ですが、ただし最後の最後に成績が付けられる際にはレポートの内容と筆記試験の点数で評価が決まることがほとんどですからね。「英語がまだあまり話せなくて授業中の討論ではあまり活躍できなかったけれど、ライティングは比較的得意なので試験の答案はうまく書けた。結果として良い成績をもらえた」という経験をわたしもしています。会話能力の不足をライティングでかなり補えているということです。

で、今回はこの「英文ライティング」についてです。じつは2か月ほど前にとてもよい本を見つけましてね。いまでもわからないことがあると度々参照しています。こちらです。

「定番中の定番」といわれる英文ライティング指南書

THE ELEMENTS OF STYLE (ILLUSTRATED) (English Edition)

大変人気がある本みたいで amazon のレビューの数がすごいですね。英文ライティング法を解説した本としては最大のベストセラーのひとつのようで、現在までに世界中で数百万部が発行されているとのこと。

日本語のライティング本で例えるなら、本多勝一の「日本語の作文技術」に近いポジションの本かもしれない、といえばわかりやすいでしょうか。

【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)

"The Elements of Style" に話を戻します。この本の良いところは「ライティングに必要な知識の基礎の基礎からきちんと説明されていること」ですね(ホンカツの本も同じですな)。

"The Elements..." の場合、イントロダクションに続いてまず解説されるのが「所有格の 『's』の付け方」です。"This is Mike's pen." (これはマイクのペンです)なんかの「's」ね。そんなん中学一年生で習ったわ、と言われそうですが、しかし。

「これはマイルスのトランペットです」だったらどうなるでしょうか。

This is Miles's trumpet.

This is Miles' trumpet.

正式な書き方はどちらでしょうか。

……みたいな、まったくの初歩的な部分から詳しく説明されている便利な本なんです。

ここから「句読点の打ち方」「コロンやセミコロンの使い方」みたいなさらに実用的な内容、そして「読みやすい構文とは」などと発展していきます。

外国語で文章を書くことの何が大変かというと、

「ネイティヴとしての言語使用者ではないので、自分の書いた文章がネイティヴが読んで自然なものか、または不自然なものになってしまっているかが判断できない」

という点ではないでしょうか。例えば、

「文法的にはまったく間違っていないけど、どうも英文として洗練された感じがしないのよね」

みたいなことを言われても、あまりに漠然とした指摘なのでどうにも改善点を見いだせないですが、この "The Elements..."  をきちんと勉強すれば

「なるほど、いくら文法的に正しい文でも、等位接続詞を使った同じような構造の文が連続するとぎこちない感じになっちゃうのか~」

みたいなことがわかるようになるわけですな。

なんてことを書くと「基礎的なライティング技術を身に着けた人がさらに上を目指すための本なのかな?」と思われちゃいそうですがそういうわけでもないんですよ。なのでライティング初学者の人もとりあえず読んでみたらいいと思います。特に電子書籍版は低価格なのでおすすめです。