2020年9月12日土曜日

断筆宣言

ひとつ前に投稿した記事が久しぶりによく読まれたようで、先ほど当ブログのアクセス数が累計300万アクセスを達成しました。

すでに年間2〜3回の更新ペースとなってしまった当ブログですが、300万という数字もキリがいいことですし、本日をもって更新を停止し、後ほどブログ自体を閉鎖することに決めました。

エストニアに移住後、一時帰国もしないまま5年が経過しましたが、ここまで日本を離れていると国内の事情もほとんどわかりませんし、エストニアや北ヨーロッパについての情報もすでにネット上に溢れているので(日本語のものは少ないかもしれませんが)、わざわざわたしが書くことも、もうないかなーと。

ブログはもうしばらくそのままにしておきますので、もしも何か必要な情報があれば今のうちにローカル保存しておいてください(無断転載は堅くお断りします)

ブログの閉鎖のみならず、今後「日本語で何かを書いて、ネットに配信する」という行為もやめます。日本のネット言論みたいなものには一切関わらないことにしました。

日本メディアからの寄稿やインタビューの依頼も、今後は一切受け付けませんので、ご了承ください。

「ニューズウィーク日本版」の件や、それに対する日本のネットユーザーたちからの反応を受けて、

「やはり日本のみなさんとは完全に関わりを断つことが、双方にとって幸福なのでは」

ということを改めて感じ、「日本語での断筆」を決意しました。

(筒井さんみたいな偉い作家でもなんでもないのに「断筆」とは大袈裟ではありますが)

 エストニアでは大変充実した毎日を送っています。演奏活動や日常生活については Facebook や Instagram にときどき載せておりますので、近況が知りたい方はそちらをどうぞ。

いかがでしたか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

木野寿紀

2017年6月29日木曜日

「正義」を振りかざすクレーマーたちのせいで、社会はこうなった

(※本記事は2017年6月29日投稿の記事を再公開したものです。外部サイト記事へのリンクを修正済み

ヨーロッパに来てもうすぐ2年になりますが、やはりヨーロッパに比べると日本の人権水準はかなり劣りますね

特に社会的に弱い立場にある人たちへの態度が凄まじいですよね。ヨーロッパでは公共交通機関で車椅子やベビーカーを利用している人がいると周囲の人がごく当たり前に手助けしますが、日本ではそういったことはあまり見かけません。それどころか、「なんで公共の場所に車椅子やベビーカーでやってくるんだ、周りの迷惑を考えろ!!」などという執拗な攻撃が始まるわけですから、とても近代国家とは思えない人権レベルです。

なんでこういうことを書いているのかというと、わざわざ説明するまでも無いかもしれませんが、日本の航空会社が起こしたこの事件に対しての「ネット上の反応」を読んだからです。

車いす客にタラップはい上がらせる バニラ・エアが謝罪(朝日新聞)

https://web.archive.org/web/20170627212137/http://www.asahi.com/articles/ASK6H4HCWK6HPPTB004.html

いまでこそ「バリアフリー」という概念も定着して来ていますけれども、ここまで来るのに大変な闘いがあったわけですよね。「車椅子でも乗れるような床の低いバスを開発してほしい」「公共施設にスロープを取り付けてほしい」「駅にエレベーターを設置してほしい」「壁に手すりがあると助かる」みたいな要望を根強く続けてきた人たちがいたおかげで、社会的弱者とそうでない人たちとの間の障壁は着実に縮まってきています。

この航空会社も今回の件は反省して、奄美空港にも車椅子でタラップを昇れる設備を整備することになったと書いてありますね。こういった人たちの地道な闘いの末に、ちょっとずつ人権の範囲が拡大されているんだな、というのがよくわかる例ですよね。社会的弱者であるかどうかにかかわらず、わたしたちの誰もが「どこかの誰かが闘って勝ち取ってくれた権利」の恩恵を享受しているはずです。

しかし、さすがに人権水準の劣悪な日本のことですから、こういう事件についてはとうぜんのごとく社会的弱者の側を徹底的に攻撃する声が凄まじい勢いであがるわけです。「ふざけるな、身体障害者であることを盾にとって無茶苦茶なクレームを付けやがって!!」と。

元電通勤務のバリアフリー研究所代表が、バニラエアに対して行った「タラップを這い上がる」行為は正しかったのか?(リンク先非公開)

https://togetter.com/li/1124431

この人たちって、自分たちに与えられている「権利」が、空から勝手に降ってきたものか何かだと思っているんですかね?

あなたたちがさも当たり前のように享受している「基本的人権」だって、「『権利』を振りかざした『(彼らの言うところの)クレーマー』たちが、無茶苦茶な主張を無理やり力づくで押し通した結果に成立したもの」なわけですが、じゃあなんで何食わぬ顔でその権利をちゃっかり享受しちゃってるの?

「車いすでも心配なく(飛行機を)利用できるようにしてほしい」というお願いですら「信じがたい理不尽なクレーム!!」「人権を盾にとった当たり屋!!」にしか思えないんだったら、あなたに与えられている権利の数々も先人たちの「執拗なクレーム」によって獲得されたものなんだから、タダ乗りしてないでさっさと返上しなさいよ。あらゆるタイプの人権って「いまのような扱いは不当だ!!」って訴えてきた人たちの闘いの末に拡大されてきたものなんだから。

たとえば「有色人種のくせに『同じ人間として扱え!!』などという、いくらなんでも理不尽な、頭がおかしい主張を繰り広げるクレーマーども」が「正義」を振りかざして大挙して押し寄せて権利を主張した結果、「人種差別はいけません」ってことが国際的なコンセンサスになったわけでしょ。そんな「理不尽なクレーム」の末に獲得された権利の上にあぐらをかいているわけにはいきませんよね? だったらそんなものはさっさと返上して、サルとして扱われればいいじゃないですか。そのへんでバナナ食いながら芸でもやっていればいい。

同様に「平民の分際で『参政権をよこせ!!』などという、あまりにも無茶苦茶な要求を力ずくでゴリ押ししてくる連中」が凄まじい数の「クレーム」を長年に渡ってつけ続けて勝利したおかげで、やっと身分に関わりなく参政権が保障されるようになったわけですよね。じゃあなんで「クレーマー」が力ずくで強奪した権利にちゃっかり便乗して利益を享受しているんですか。参政権なんぞ返上しなさいよ。

ネトウヨがネットに好き勝手なことを書き散らせる権利だって、先人が血を流して闘った上で勝ち取ったものなわけですが、当然それも「大量のクレーマーたちが『正義』を振りかざし、延々とゴネ続けたために成立してしまった権利」なわけですよね? だったらさっさと「表現の自由」なんて差し出しなさい。同様に「生存権」とか「社会権」なんかもさっさと返上したらよろしい。何を素知らぬ顔でフリーライドしてんだって話です。

断筆宣言

ひとつ前に投稿した記事が久しぶりによく読まれたようで、先ほど当ブログのアクセス数が累計300万アクセスを達成しました。 すでに年間2〜3回の更新ペースとなってしまった当ブログですが、300万という数字もキリがいいことですし、本日をもって更新を停止し、後ほどブログ自体を閉鎖すること...